江戸時代に描かれたとおぼしき浮世絵に、現代の食べ物であるハンバーガーが描かれたものが存在するという。ネットの悪質な噂か、ただのコラ画像かと思いきや確かにハンバーガーが描かれた浮世絵があった!
いったい作者は何者なのか?なぜこんな浮世絵が存在するのか?謎を追ってみた。
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ハンバーガーが描かれた浮世絵は確かに存在した
まずはさっそくご覧あれ。これがハンバーガーが描かれた浮世絵だ。
足元に無造作に捨てられたハンバーガーらしきもの。道に落ちているとはいえ、間違いなく美味しそうなチーズバーガーそのもの。他にもフライドポテトと思われるものが描かれた浮世絵も存在が確認された。
浮世絵に描かれたオーパーツ
その時代に存在しないはずのもの、いわゆるオーパーツ(時代錯誤遺物)。今回のハンバーガー以外にも、浮世絵に登場したオーパーツとしてよく知られるようになったものがある。江戸時代末期に活躍した浮世絵師、歌川国芳が描いたとされるスカイツリー。GoogleのCMでも取り上げられたので、話を聞いたことがあるという人も多いことだろう。
残念ながら、このスカイツリーは「井戸掘り櫓」ではないかという説がもっとも有力なようだ。では浮世絵に描かれたハンバーガーはいったい何なのか?
浮世絵にハンバーガーを描いたのは誰か?
ハンバーガーが描かれた浮世絵の謎は、誰が描いたのかがわかってしまえば単純な話。先に挙げた謎の浮世絵の作者は2つとも広島県出身ハワイ在住の日系アメリカ人画家、寺岡政美氏だった。
ハンバーガーの浮世絵は寺岡政美氏が1970年代から80年代にかけて描いたものだったのだ。
彼の初期作品では、浮世絵をモチーフに現代的な問題を喚起するものが多く描かれている。80年代にはアメリカで社会問題となっていたエイズを取り上げて、浮世絵にコンドーム等を描いたエイズシリーズを描いていた。
浮世絵をモチーフにした初期作品について語る寺岡政美氏。浮世絵については敬愛する歌川国貞(前述した歌川国芳と同時期に活躍した浮世絵師)の影響を受けているとのこと。
なぜ浮世絵にハンバーガーを描いたのか?
誰が描いたのかはわかったが、そもそもなぜ浮世絵にハンバーガーを描いたのか?謎を解くカギは作品名と描かれた時代にあった。
作品名は「マクドナルド・ハンバーガー日本襲来(McDONALD’S HAMBURGERS INVADING JAPAN)」。マクドナルドが銀座に一号店を出したのが1971年。ハンバーガーの浮世絵が描かれた時期と一致している。
マクドナルドが日本上陸を果たし、日本の日常生活に溶け込んでいった様を浮世絵の形を借りて描いていたのだ。
まとめ
・ハンバーガーが描かれた浮世絵は寺岡政美氏の現代作品だった
・ハンバーガーが描かれたのはマクドナルド日本上陸に触発されたから
今回は現代作品だったものの、もっと探せば他にも浮世絵に描かれたオーパーツがあるかも?
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引用・参考リンク
Masami Teraoka
寺岡政美(Wikipedia)
1971年 マクドナルド 銀座・三越に初上陸を語ろう(上)
歌川国芳の浮世絵に書かれたスカイツリーらしきものは何なのか調べたら分かった驚愕の事実
いつも楽しく拝見させて頂いてます。